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潮騒
この海の潮騒は全てを溶かす
日常の雑音は 泡になる
矛盾の迷宮は 砂になる
僕はただ 目をつぶり 耳をすまし
そして 海になるのです
波が海辺までやってきた
僕はそれに過去をのせます
光が水面できらめいた
僕はそれに未来を映します
目を開けると
海原の青がまぶしかった
僕の赤も消えていきそうです
いらだちも落ち着きに変わる場所・・・
この海の潮騒は全てを溶かす
孤独な夜空を 光が射す
難解な宇宙が 流れてく
僕はただ 目をつぶり 耳をすまし
そして 海になるのです
消えぬ思いは潮騒に任せ
僕はただ 海になるのです
半月の夜
僕は起きる 炎天の夏に
日々は暮れる 進展もなしに
木々は濡れる 突然の雨に
星は願う 完全な愛を
都合の良い神様なんていない
余光散じ 七月も終わり
死に損ないは 明日も生きる
半月の夜 燦然と誓う
視界の死角 影は伸びる
屋根の高み 夢は育つ
丘の木陰 彼は眠る
星が照らすダンボール
都合の良い悪魔なんていない
棘の病 ああ憂鬱だけど
生き損ないは 明日も笑う
半月の夜 焦りは不要
生きたい 死にたい
生きれるならば 死ねるならば
生きれるならば 死ねるならば
生きれるならば 死ねるならば
生きれるならば 死ねるならば
鰯雲の恋 夕陽が落ちる
見上げた空に 半月が霞む
人の世の不条理に 定められた不平等に
泣く人々の顔を見ろ
ハッピーエンドなんて嘘っぱち
それでも最期の最期に上向けるなら
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